答えのない問いに向き合う
GWが終わったある日、
学生時代に私の講演を聞いてくれたという新社会人の方からメールが届いた。
新卒で入社した会社でこのまま務めるのか、転職するのか相談に乗って欲しいとのこと。
新社会人にとっては4月の入社以降、日々目まぐるしく過ぎていく社会人としての毎日は振り返る間もなく過ぎていったのではないだろうか。
「今ここ」の状態が自分にとってベストな場所なのかどうかなんて分からない。
進路をどこにするか。
就職先をどこにするか。
今の仕事でよいのか。
また学びなおしたいのか。
転職するのか。
結婚するのか。
出産するのか。
住む場所はどうするのか。
自分の人生に関わる選択はいろんなタイミングで訪れ、
それらはどれも正解はない。
答えのない問いはとても難しいが、考えるということは同時に自分と深く向き合う時間でもある。
自分が何に心くすぐられるのか。
何に情熱を感じるのか。
じっくり自分の心の中の声と対話するのもまた良い時間でもある。
もしかしたら望まない進学や転勤で苦渋の決断の末、今の自分の居場所にいる人もいるかもしれない。
だけど、その場所でどのように時間を使い、
実りあるものにするのかは自分次第。
みんなにすごいね!と言われるような大学や就職先にいる人たちでさえ、
「本当はここよりもっと行きたかったところがある」
と私のところへ相談に来る。
「今ここ」にいる選択をしたのはあなた自身ではないのか?
時間は戻ってこない。
後ろ向きな気持ちで日々を過ごすより、
今の場所で出会った人、もの、ことにフラットな気持ちで向き合い、
そこで自分が何をできるのか…の視点で動いてみると見えてくる世界は変わってくる。
人生に正解はない。
答えのない問いと向き合いながら、私たちは新しい自分と出会い、成長していく。その繰り返しなのではないかと思う。
そして「自分の力を強く、自分自身が信じること」。
最後にその決断にGOを出すのは他人ではなく自分自身。
同時に、私もそのぐるぐるした迷いの中から
恐れたり、後悔したりしつつも、一歩一歩前へ進んできたから
その不安な気持ちも含めてまるっと受け止めて
ベストな選択を後押しできる人でありたいと思っている。